AIが書いた写メ日記はお客さんに分かるのか

AIに書かせた写メ日記を投稿したあと、送信ボタンを押してから急に不安になることがあります。

これ、分かるんじゃないかと。

一度気になると、次の日も同じことを考えます。書く前から気が重くなって、そのうち更新そのものが止まる。文章を楽にするために使ったのに、逆に手が止まるのはもったいないです。

先に結論を書くと、「AIが書いた」と正確に見抜かれることは、そこまで多くありません。

気づかれるのは別のところです。いつもの文章と違うこと。そして、誰にでも当てはまる文章になっていること。この二つです。

どこが浮いてしまうのかが分かれば、直す場所が絞れます。

その前に、そもそも読まれているのか?というお話から。

そもそも読まれているのか

先に身も蓋もない話をすると、写メ日記を最後まで読む人は、それほど多くありません。一覧に並んでいる写真と名前と更新時間だけを見て通り過ぎる人もいます。

文章まで読むのは、指名するか迷っている人と、すでに何度か会っている人が中心です。

そして、その少数がいちばん売上に近い層でもあります。

だから「読まれていないから何でもいい」という話にはならない。読む人は限られていて、その限られた人がよく読んでいる、というのが実際のところです。

気づかれるのは変わったときだけ

読んでいる人が見ているのは、文章のうまさではありません。

何度か会っている人は、その子の文の癖を覚えています。

短い文で終わる人。絵文字を最後に一つだけ置く人。句点をほとんど打たない人。

本人は意識していなくても、読む側は何十本と見ています。急に崩れると、なんとなく分かります。

つまり、気づかれるのは「AIかどうか」よりも「前と違う」です。

三日前まで三行だった人が、急に段落の整った長文を出す。文章はきれいになっているのに、知っている人の書き方ではなくなります。

誰か別の人が書いているように感じる。事実そうなんですけど。

反応が変わったなら、文章の質より、この落差を疑ったほうがいいです。

反対に、もともとの文章に近い形で少しずつ使うなら、違和感は出にくくなります。問題はAIを使ったことではなく、昨日までの文章との距離です。

いきなり全部を切り替えず、自分の文に混ぜながら使う。そのうち、AIを直す場所も分かってきます。

浮きやすいのは4つ

初めて読む人でも「なんか変」と感じる文章はあります。

だいたい次の4つに集まります。

語尾がそろう

「楽しかったです。うれしかったです。また行きたいと思いました。」

同じ形で文が続くと、それだけで作った感じが出ます。

AIが書いた文章は、文の長さと終わり方がそろいやすいです。人が書いた文は、もう少しばらつきます。

途中で言い切ったり、体言止めが入ったり、そもそも文としてきれいに閉じていなかったり。

三つ並んでいたら、真ん中を一つ壊すだけで印象が変わります。

出来事の順番がきれいすぎる

朝起きて、支度をして、出勤して、こういうことがあって、楽しかったです。

時系列に沿って過不足なく並んでいる文章は、日記というより報告書に近くなります。

実際に人が書くときは、いちばん書きたいことから始まって、あとから前の説明が入ってきたりします。

順番が整っているほど、その日を思い出しながら書いた感じが消えていきます。

最初の出来事から書く必要はありません。いちばん残っている場面から始めたほうが、本人の文章になります。

名前が出てこない

差が出やすいのは、固有名詞と数字です。

AIは、こちらが渡していない情報を使えません。

何も渡さなければ「おいしいものを食べました」になります。人が書けば「駅前のあの店のプリン」になる。

飲んだもの。観た映画のタイトル。電車が遅れた時間。コンビニで買ったもの。

どれか一つ入るだけで、文章全体の解像度が変わります。

ただし、店名や場所を具体的に書けばよいという意味ではありません。生活圏が分かる情報は外したうえで、その日の細部だけを残します。

気持ちが説明になっている

「うれしかったです」と書いてある文章と、うれしそうな文章は別です。

AIは前者を書きやすいです。

感情に名前を付けて、そこで話を終わらせる。

人が書くときは、うれしいとは一度も言わずに、もらったものや帰り道のことを細かく書いていたりします。

読む側が「この人、楽しそうだな」と感じるのは、だいたい後者です。

感情の言葉を増やすより、そのとき何をしたかを一つ戻したほうが伝わります。

原因はこの4つだけではないので、細かいところは別記事にまとめました。

お礼日記でいちばん出る

普通の日記より、お礼日記の方が違いは出やすいです。

理由は単純で、相手が一人だからです。

普段の日記は、ある程度だれが読んでも成立します。お礼日記はその逆で、その人と過ごした時間しか材料がありません。

そして、AIはその時間を知りません。

結果として、だれに送っても成立する文章ができます。

「楽しい時間をありがとうございました。また会えるのを楽しみにしています」

名前だけ入れても直りません。名前が入った定型文になるだけです。

受け取った側は、これ、自分じゃなくても成立するなと思います。何度か会っている人ほど、そこには気づきます。

ここだけは、短くても自分で書いたほうがいいところです。

長く書く必要はありません。

話に出た食べ物でも、帰り際に笑ったことでも、忘れ物をしそうになった話でもいい。二人の時間から出てきたことが一つ入っていれば足ります。

むしろ短いほうが、その一つが目立ちます。

相手にしか分からない細部を書くときは、他人から特定できる情報まで入れないようにします。二人に伝わることと、全員に公開してよいことは別です。

AIに渡す前に決めること

うまく使えている人は、書かせ方よりも、渡す材料が違います。

その日のことを1〜3個メモする

材料がないまま頼むと、AIは一般的な話を書きます。

反対に、その日のことが一つでもあれば、それを文章に広げる作業になります。

出勤前でも移動中でも構いません。

  • プリンを食べた
  • 雨で髪が崩れた
  • 帰りに眠くなった

このくらいで十分です。

文章にする必要はありません。後で自分が思い出せる形で残っていれば使えます。

入れない情報を先に決める

よく行く店、最寄り駅、部屋から見える景色、決まった曜日の予定。

一本だけなら何でもない話でも、何十本と並ぶと生活の範囲が見えてきます。

AIが毎回、その人の身バレ事情まで考えて止めてくれるわけではありません。入力した情報は、文章を作る材料になります。

危ないものは、書かれたあとに消すより、渡す前に落としておく方が確実です。

どこを自分で書くか決める

全部AIにやらせるか、全部自分で書くか。

この二択にすると、どちらも面倒になります。

最初の文章だけ作ってもらう。題材だけ出してもらう。最後の一行だけ自分で書く。

そのくらいの分け方で足ります。

本人の癖がいちばん出る場所を、一つだけ残しておきます。

直すのは3か所でいい

出てきた文章を全部書き直すなら、最初から自分で書いたほうが早いです。

時間を減らすために使っているので、直す場所は決めておきます。

  1. 同じ語尾が三つ続いていたら一つだけ崩す
  2. 固有名詞か数字を一つ入れる
  3. 最後の一行を自分で書く

これだけでも「前と違う」という感じはかなり薄くなります。

固有名詞がなければ、天気や時間でも構いません。ただし、勤務先や生活圏が絞られるものは使わない。

最後の一行は、きれいにまとめなくて大丈夫です。

「今日もいます」

「眠いので帰ったらすぐ寝ます」

「またプリン買うかもしれない」

そのくらいのほうが、本人の言葉として残ります。

気にする順番

最後に、順番の話を。

AIだと気づかれることより、書くことが重くなって更新が止まるほうが問題です。

日記の更新状況を管理している店でも、一本ずつ文章の出来を採点するというより、更新が止まっていないかを先に見られます。

お客さんの側も、しばらく何も出ていないと、まだ出勤しているのか分からなくなります。

完璧な一本を三日おきに出すより、60点でも止めずに出せる形のほうが、写メ日記の役割は果たします。

AIを使う理由も、本来はそこにあるはずです。

うまい文章を書くためというより、書けない日にも止まらないための道具です。

そう考えると、AIだと分かるかどうかを気にして、投稿そのものが止まっているのがいちばんもったいない。

まあ、気になりますよね。

だから全部を任せず、全部を抱えない。その日のことを一つ渡して、最後の一行だけ自分に戻す。

それくらいで十分です。

写メ日記とプロフィール全体の考え方はこちらにまとめています。