仕事用のメールアドレスは番号より先に作る

求人に応募しようとしてフォームを開くと、名前と電話番号の下にメールアドレスの欄があります。電話番号は入力する前に少し考えても、メールは普段使っているものをそのまま入れやすいところです。

送信した後になって、あのアドレスでよかったんだろうか、と気づくことがあります。その時には、もう応募先へ届いています。何店か比べていれば、その全部に同じものが届いています。

当たり前の常識的なことも多いと思いますが、細かくチェックしておきます。

メールは面接より前に外へ出る

仕事用の電話番号を考え始めるのは、面接や体験入店が終わり、実際に店から連絡が来るようになってからになりがちです。

メールアドレスはもっと早く使います。求人フォーム、問い合わせ、面接予約。まだ働く店も決まっていない段階で入力するので、何店か比較していれば、その数だけ応募先へ同じアドレスが出ています。

電話番号を仕事用と分けるとき最初にやることでは、すでに私用番号を教えた先を整理しました。メールは、そのさらに前の応募段階から広がります。

番号は契約してから使い始めますが、メールはその場で一つ作れます。応募を始める時点で分けておけば、後から応募先ごとに変更を頼む作業が増えません。

アドレスの文字列には自分の情報を入れない

電話番号は割り当てられた数字を使います。メールアドレスは自分で文字列を決めるので、そこに私生活の情報を入れやすくなります。

本名のローマ字、名字、生まれた年、誕生日、昔から使っている名前。学生の頃に作ったアドレスをそのまま使っていれば、今は使っていない名字や当時の呼ばれ方が残っていることもあります。

仕事用なら、読んでも意味の分からない文字列で十分です。毎回手入力するものでもないので、覚えやすさを優先して本名や誕生日を入れる必要はありません。

源氏名も入れません。店を移れば変えることがありますし、公開している源氏名と同じ文字列をメールにも使えば、別々だった情報に共通点を自分で作ることになります。

同じアドレスを長く使うと過去とつながる

メールアドレスは文字列なので、公開ページに書かれていればそのまま検索できます。

昔のブログ、掲示板、SNSのプロフィール、売買のために公開したページ。自分ではもう使っていなくても、検索できる状態で残っていれば同じアドレスからたどれます。

普段使っているアドレスを仕事へ持ち込むと、その過去も一緒に持ち込みます。新しく作る利点は、誰にも知られていない特別なアドレスが手に入ることではありません。昔から使ってきた文字列の履歴を持ち込まずに始められる、というところです。

作った後も用途を広げすぎません。仕事用として作ったものを、私用の買い物や趣味の登録まで何でも入れる場所にすると、また一つのアドレスへ情報が集まっていきます。

相手が先に見るのはアドレスより表示名

仕事用メールを新しく作っても、もう一か所確認するところがあります。

メールには、アドレスとは別に送信者の表示名があります。受信箱では送信者名が先に見える作りが一般的で、アドレスそのものは開いた後や詳細表示で見る形になります。

ここに本名が入っていれば、アドレスだけ仕事用にしても意味がありません。アカウントを作った時に本名を入力し、そのまま送信者名として使われていることがあります。自分の送信画面を見ているかぎり、この名前には気づきません。

仕事用メールを作ったら、自分の別のアドレスへ一通送ります。受信箱で何という名前が並んでいるかを見る。作った直後に一回確認すれば、その後の応募メールを本名表示のまま送り続けずに済みます。

表示名は、相手が見て誰からのメールか分かる程度で十分です。仕事で使う名前を入れるなら、その名前を外へ出して問題ない範囲で決めます。

転送すると二つの受信箱が混ざる

仕事用を作った後、毎回確認するのが面倒で、私用メールへ自動転送したくなることがあります。

転送自体で仕事用アドレスが消えるわけではありません。ただ、仕事のメールを読む場所が私用側へ移るので、二つに分けた受信箱がまた同じ場所に集まります。

返信も間違いやすくなります。複数のアドレスから送信できる設定なら仕事用から返せますが、どのアドレスが送信元になるかは使っているサービスや設定で変わります。私用側の受信箱からそのまま返してしまえば、分けたかった私用アドレスを自分から出すことがあります。

通知も同じです。仕事のメールを私用側へ集めれば、私用端末に店や求人からの通知が並びます。スマホの通知から身バレする原因で分けた経路を、メール転送で戻してしまうことになります。

両方を一つのメールアプリで見ること自体は問題ではありません。仕事用と私用のアカウントを別々に登録し、送る時にどちらから出ているか分かる状態にしておくほうが、転送で一つの受信箱へ混ぜるより線を残しやすくなります。

用途ではなく寿命で分ける

メールアドレスは、電話番号のように回線料金を払って維持するものばかりではありません。仕事を辞めた後も残しておけるものがあります。ただし、無料だから永久に残るわけでもありません。長期間使っていないアカウントを削除対象にするサービスがあるので、作って放置すればずっと使える、とは考えないでおきます。

見るのは用途より、いつまで使う予定なのかです。応募先とのやり取りだけに使い、仕事が決まれば役目を終えるもの。店との連絡や退店後の書類のやり取りまで残すもの。ほかのアカウントの再設定先として長く持つもの。寿命が違うものを一つに集めると、後から捨てられなくなります。

長く残すサービスの再設定先に使うなら、そのメール自体も長く管理する前提にします。逆に、短期間しか見ないアドレスへ、数年後にも必要になるアカウントを結び付けません。

数はそこから決まります。最初は一つで回ります。応募が終われば捨てたいものと、退店後も残したいものが実際に分かれてきた時に、もう一つ作る意味が出てきます。増やすほど、どのアドレスをどこへ登録したかを管理する手間が増えるので、先回りして作る必要はありません。

応募を送る前ならまだ何も配っていないので、そこだけは先に済ませておくと後で戻す作業が発生しません。