お礼日記に書くこと・書かないこと

帰った後にお礼を書こうとして、画面の前で止まってしまう。

「ありがとうございました」の次が出てこなくて、結局いつもと同じ文章になる。

お礼日記が書きにくいのは、書くことがないからではありません。宛てた相手だけが読むつもりで書いているのに、実際は他のお客さんも同じ文章を読んでいるからです。二人に向けた手紙を、掲示板へ貼っている形に近いことに。

先に決めておくと楽になるのは、何を書くかより、誰に個別で書くかと、長さをどこまでそろえるかです。

お礼日記は宛てた相手以外も読んでいる

お礼日記に反応するのは、名前を出された本人だけではありません。まだ来たことのないお客さんも、来ようか迷っているお客さんも、同じ文章を読んでいます。

その人たちが見ているのは、お礼の言葉そのものではありません。自分がここへ来たら、どんな扱いをされるのか。文章の丁寧さより、来た人への接し方が伝わります。

名前を出された本人が嬉しいかと、それを読んだ他のお客さんが安心するかは、別々の話です。片方だけを見て書くと、もう片方には違うものが届きます。

長さと回数は並べた時に差になる

同じ日に来た二人へお礼を書いて、片方が十行、片方が一行。書いた側は温度を変えたつもりがなくても、並べて読めば差になります。

お礼日記は本人以外も読める状態で残ります。本指や常連さんなら、以前に書かれた他のお客さんへの文章も見ています。「自分の時は短かった」と気づいても、店へ苦情を入れる人はほとんどいません。何も言わず、次に来るまでの間隔が少し空きます。

そろえるのは熱量ではなく、長さの方です。個別のお礼は大体同じ幅に収めておくと、内容に差があっても、見た目で順位がついたようには読まれません。

一行単位で合わせる話ではありません。短めの型なら全員を短めに、少し書く型なら同じ幅に。その日の気分が、そのまま扱いの差に見えなくなります。

全員へ書くことを約束しない

来てくれたお客さん全員へ毎回書こうとすると、疲れた日に誰かが抜けます。そして、書かなかった一人だけが目立ちます。

最初から個別で書く範囲を決めておきます。初めて会ったお客さんだけ個別に書き、常連さんや本指へは会った時に直接伝える。あるいは個別の日記を作らず、その日に来てくれたお客さん全体へ一つのお礼を出す。どちらも、外から見て基準が分かります。

避けたいのは、その日いちばん書きやすかった相手だけを書くやり方です。話が盛り上がった人、長くいた人、高価なものを持ってきた人だけが残ると、選んだ基準まで日記に出ます。

来店頻度へ触れる言葉にも気をつけます。「久しぶりのお客さん」「いつも来てくれる本指」と書くと、本人には来店間隔を数えられているように見えます。間が空いたことを気にしている人ほど、そこを重く受け取ります。

特定されすぎない場面から選ぶ

「たのしかったです」「うれしかったです」だけでは、何があったのか伝わりません。感想だけの日記が流れやすい理由は、読んでもらえる写メ日記と流される写メ日記の違いに書きました。お礼日記も同じで、一場面あれば感想は短くて足ります。

問題は、どの場面を選ぶかです。一緒に笑った話や、教えてもらった映画なら、本人には伝わって、外からは誰か分かりません。反対に、来た時間や持ってきてくれたものは、本人以外にも当てられます。店員等、知られていい人であれば問題ありません。

「遅い時間に来て、遠方のお土産を持ってきてくれた人」と書けば、かなり絞れます。イニシャルや名前の一部を出すと、そこからさらに早い。待合室等があって常連さん同士が顔を知っている店では、書いた側が思うより当たります。

線は、誰か一人にしか当てはまらない情報を二つ以上重ねないところに引けます。組み合わせで分かる仕組みはAIに写メ日記を書かせる時入れてはいけない情報に整理しました。

お客さん側からすれば、自分であると特定できるのは嬉しさにもつながりますが、関係のない人に特定されやす過ぎる場合は注意しましょう。

店員は約束と連絡先を見ている

店の管理側からは、全員の投稿が一覧で見えます。お礼日記も、投稿した直後から店員の目に入ります。

ここで確認が入るのは、悪意なく書いた一行です。次はいつ来てくれるか約束した話、連絡先を交換した話、店の外で会う予定の話。書いた側は親しさを伝えたつもりでも、店員は店を通さない連絡や予約が進んでいないかを見ます。本人同士では軽い会話でも、公開された文章だけを見た側には前後が分かりません。

予約を店が管理しているなら、「次は○日に会おうね」と日記へ書いた時点で、店の予約表との間にねじれができます。

次に会う話を入れるなら、「また会えた時を楽しみにしています」までにしておきます。日にちと連絡方法と店の外の場所、この三つを書かなければ、余計な確認は来ません。

「姫予約」を受けた場合には、なるべく時差がないようにお店の人に伝えるようにしましょう。

宛名を外して一度読み直す

投稿前に、名前やイニシャルを隠して読みます。宛てられていないお客さんの目で読むと、書いている時には見えなかったものが出てきます。

引っかかった一文だけ外せば、お礼そのものは残ります。全部を書き直す必要はありません。

隠して読んで、自分でも誰宛ての日記か分からない時は、本人にも届いていないことが多いです。その場合に足すのは名前ではなく、二人しか知らない場面の方を一つです。

写メ日記とプロフィール全体の考え方は、写メ日記とプロフィールのまとめにあります。