今月も予約が少ない。
待機の時間ばかり長くて、帰りの電車で求人サイトを開いてしまう。別の店には大きな保証額が書いてあって、ここよりはましなんじゃないかと思う。
でも、前に店を変えたときも最初の一か月だけは調子がよく、そのあと同じように待機が増えた気がする。
変えれば面接も体験入店もやり直しで、写真やプロフィールも作り直すことになります。残れば、今感じている不満を抱えたまま出勤することになるので、どちらを選んでも軽い話ではありません。
変えたい理由を店と自分に分ける
予約が少ない、手取りが少ない、待機が長い、店の人と合わない。店を変えたくなった理由を並べると、移れば変わるものと、移っても残るものが混ざっています。
移れば変わるのは、集客の強さ、バックや控除、在籍人数、出勤している女性の組み合わせ、店の回し方などです。同じ曜日と時間に出ても、店が違えばお客さんの数も客層も違う。ここに不満の中心があるなら、移籍で状況がよくなる見込みはあります。
一方で、出勤できる日数や時間帯、写真とプロフィール、写メ日記、接客から本指につながる割合は、店を移っても自分と一緒についてきます。全部を自分の問題にする必要はありませんが、全部を店の問題にすると、次の店でも同じところで迷います。
求人の金額より条件を見る
求人に大きく出ている金額は、そのまま自分の一日の手取りになる数字ではありません。保証、バック、日給例、月収例では、それぞれ前提になっている条件が違います。広告だけでは見えない部分があるので、求人の数字は入口として使い、面接で中身を確かめます。求人広告と現場の数字がずれる仕組みは求人広告と実際の現場に差が生まれる理由で詳しく解説しています。
保証なら、金額だけでなく対象になる期間、必要な出勤日数や時間、遅刻や欠勤の扱いまで見ます。保証の金額がどれだけ大きくても、自分の出勤では条件を満たせないなら、その数字は判断の材料になりません。
バックも、表に出ている金額だけでは手取りまで分かりません。そこから雑費、送迎、備品などが引かれる店なら、最後に残る額は表の数字より少なくなります。バックと控除を一緒に見て、普段の働き方なら一日いくら残りそうかまで置き換えてみる。控除の項目は、面接で聞けば答えてもらえるものです。
面接と体験入店で広告にない部分を見る
面接は店から質問される時間ですが、こちらが条件を確認できる場面でもあります。保証の条件、控除、給料の受け取り方、退店するときの扱い。このあたりを聞いたときに、金額だけでなく条件まで説明してもらえるかを見ます。
何でも細かく聞けば判断できる、というわけでもありません。在籍人数や一番売れている人の収入を聞いても、自分の手取りは分からない。自分が入った後に直接関係する条件に絞りましょう。
体験入店では、売上だけでなく一日をどう過ごしたかを見ます。待機する場所、店の人からの連絡、案内までの流れ、仕事が終わったあとの精算。予約の数は曜日やその日の状況でも上下するので、一日分だけで「この店なら入る」と決めるのは早すぎます。むしろ見ておきたいのは、入店したら毎回くり返す部分です。待機中に落ち着けるか、説明と実際の精算が合っているか。こちらは入ってからも毎日続きます。
新人期間の数字だけで店を判断しない
店を移ると、最初は新人としてサイトで目立つ位置に出たり、お客さんへ案内されたりする時期があります。そこで予約が増えると「前の店が悪かったんだ」と感じやすいのですが、この数字だけではまだ分かりません。新人期間の仕組みは新人期間に予約が入りやすい理由で分けて説明しています。
新人としての露出が落ち着いたあとにも予約が残るか、本指が増えているか、出勤した時間に仕事が入っているか。店との相性を見るなら、こちらの数字が長く使えます。
店の人からの扱いも、この時期を過ぎると見えやすくなります。出勤予定が安定していれば店も案内を組みやすく、予約につながった実績が増えれば紹介もしやすくなる。反対に、店全体で待機が長いのか、自分が出ている時間だけ長いのかで、同じ「暇」でも原因は違います。
移る前に今の店で一つだけ変えてみる
店を変える前に、いまの店で条件を一つ変えてみると原因が見えやすくなります。出勤する曜日や時間を変える、写真を差し替える、プロフィールを直す、店に最近の予約状況を聞く。全部を一度に変えるのではなく、一つだけ変えて前後を比べます。
たとえば写真を変えて予約が増えたなら、少なくとも「店を変えなければ何も変わらない」状態ではなかったと分かります。時間帯を変えても待機が減らず、周りも同じように空いているなら、店全体の集客を疑う理由が強くなる。どちらの結果が出ても、次の店を選ぶときに見る条件が一つはっきりします。
ただし、何か月も我慢して試し続ける話ではありません。すでに条件が合わない、説明と実際の給料が違う、店とのやりとり自体が負担になっている。そういう状態なら、同じ場所で試すより、次を探しはじめる時期です。
店を変えても残る問題は先に持っていく
出勤できる曜日が限られている、長時間は働けない、苦手な接客がある、本指が続かない理由が自分で分かっている。こうした条件は、店を変えた瞬間には消えません。
だから次の店では、隠すという意味ではなく、その条件でも働きやすい場所を選びます。昼しか出られないなら昼の集客を見る。長い待機が体力的にきついなら、保証額だけでなく普段の待機の様子を聞く。自分の側の条件が分かっていれば、求人のどこを見るかも決まってきます。「店を変えれば全部やり直せる」と考えるより、持っていくものを先に分かっておくと、次の店との相性を見つけやすくなります。
次の店で同じ迷い方をしないために
店を移って一か月経ち、新人としての扱いが落ち着いたころに予約が減ったとします。その時、また帰りの電車で求人サイトを開くのか、それとも「前の店では何が嫌で、今回は何を確かめて選んだのか」を見返せるのかで、次の一手が違ってきます。移籍するときに残しておきたいのは、前の店への不満そのものではなく、自分が店を変えると決めた理由と、次の店で確かめた条件です。そこが手元にあれば、数字が落ちたときにも、また同じ問題なのか今度は別の問題なのかを分けて考えられます。
