入って最初の何週間かは、予約が普通に入ります。出勤するたびに名前が入っていて、自分はこの店に合ってるかもしれない、と思う時期です。
そこから新人期間が終わり、同じように出ているのに待機が長くなる。何かやり方を間違えたんだろうかと考え始めます。
新人期間が終わった直後なら、最初に変わったのは本人より店側の押し出しです。新人期間の間には、普段の在籍にはない予約の入口がいくつか重なっています。
新人枠は通常の一覧とは別の入口
在籍が三十人いる店で、お客さんが三十人分のプロフィールを順番に開くことはありません。上から何人か見て、気になった人で止まります。通常の一覧で下にいる人は、名前や条件で探されないと目に入りにくくなります。
新人には、これとは別の入口があります。求人ではなくお客さん向けの媒体や店の公式サイトでも、新人・新着としてまとめる枠があり、通常の在籍一覧より前に出されます。在籍が多い店ほど、この差は大きくなります。普段なら三十人の中から見つけてもらうところを、新人の数人だけで並ぶ場所から始められるからです。
入店時に写真を撮り直していれば、写真も新しい。プロフィールもその時点の情報で作られています。同じ日に出勤しているだけでも、長くいる人より目に入る入口が多い状態です。
お客さんがプロフィールをどの順番で見ているかを通常時の流れとすると、新人期間だけはその流れに入る前の入口が一つ増えています。
試す時の金額も下がっている
新人期間には、新人割引や指名料を下げるキャンペーンが付く店があります。お客さんからすると、シンプルに出費が少なくなります。普段ならいつもの人を選ぶところでも、「新人なら一度見てみるか」という理由ができます。
ここで入る予約には、まだ次回を考えていないものも多いです。一度試して、良ければ次も考える。まだその段階なので、普段の指名と同じ意味では数えられません。
店側もそれを分かったうえで割引を付けています。新人期間の目的は、その場の一本だけを増やすことより、まず接客する人数を作ることです。会わなければ二回目は生まれません。最初の一回を作るために、金額側からも入口を広げています。
新人のうちは判断材料が写真とプロフィールに寄る
入ったばかりなら、その店での過去の日記も口コミもほとんどありません。お客さんが見られるのは、写真とプロフィールが中心です。長く在籍している人なら、過去の日記、接客した人の感想、これまでの印象まで判断材料になりますが、新人にはまだそれが積み上がっていません。
材料が少ない分、写真を見て気になれば候補に残ります。良い評価をもらっているという意味ではなく、比較する材料がまだ少ない状態です。何人か接客して情報が増えると、お客さん側も「自分には合いそう」「今回は違う」と判断しやすくなります。
新人期間の後半になるほど、写真とプロフィールだけで選ばれていた状態から、その人自身の情報で選ばれる状態へ移っていきます。
フリーの予約も新人へ寄せられる
新人期間の本数には、媒体から自分で名前を選んで入った予約以外もかなり混ざります。指名を決めずに来たお客さんを誰に付けるかは、フロントがその場で決めます。新人期間は、このフリーを新人へ回す比重が上がります。
電話でも同じです。「今日入ったばかりの子がいますよ」「新人が出ています」とスタッフから伝えることがあります。プロフィールまで見ていなかったお客さんにも新人の存在が届くので、サイトの新人枠とは別の入口になります。
店側が新人を先に出すのには理由があります。新人期間のうちに何人か接客して、その中から戻ってくるお客さんを作らないと、露出が外れた後に予約が残りません。写真を作り、プロフィールを用意して、新人として押し出したのに、固定のお客さんが一人も付かないまま出勤が減れば、店側も入店時にかけた手間を回収できません。
そのため新人期間は、本人が自分で取った予約だけでなく、店が作った予約もかなり混じります。
常連さんの一巡も本数を作る
その店に長く通っている常連さんの中には、新しい人が入ると一度試す人がいます。いつもの指名を変えるつもりはなくても、新人なら一回見ておく。同じ店へ何度も来る人ほど、こういう選び方をします。
この予約も本数には一件として入りますが、来た時点で一回で終わる前提です。接客が悪くなくても、次はいつもの人へ戻る。二回目がない理由を自分の接客だけで探しても答えが出ないのは、そのためです。
新人期間の最初は、この「一度見ておく人」が順番に来ます。何週間かするとその層が一巡し、同じ入口から入る初回は減っていきます。新人期間の本数がそのまま残らない理由の一つがここです。
新人でいられる長さも一定ではない
新人期間の長さは店ごとに違います。媒体側で新着として表示できる期間が決まっていることもあれば、店の公式サイトでいつまで新人として見せるかを店側で決めていることもあります。
店の中の状況でも動きます。在籍が薄く、新しい人が少ない時期なら新人として長く押し出せる。同じ時期に何人も入れば、次の人を前へ出すために先に入った人から通常枠へ移します。新人枠から早く外れたことだけでは、評価は読めません。
いつまで新人扱いになるかは、入店時にちゃんと聞いておきましょう。自分が新人枠から外れた週と予約の変化を重ねれば、接客の変化と露出の変化を分けて見られるからです。
理由が同時に消えるから落ち方が急に見える
新人のあいだは、露出、割引、フリーの振り分け、常連さんの一巡が同じ時期に重なっています。通常枠へ移ると、これが順番に外れます。枠から出る。割引が終わる。フリーの回し方が戻る。常連が一巡している。同じ週に重なれば、予約表の見え方は急に変わります。
見た目には一週間で落ちますが、その一週間で変わったのは押し出しの側です。新人期間の本数は、自分で取った分と店が作った分が混ざった数字なので、押し出しが外れれば店が作った分から先に消えます。落ち方が急に見えるのはそのためで、これは誰にでも起きます。
スタッフも、新人期間の本数をそのまま先の本数とは見ていません。見ているのは、その中から何人戻ったかです。スタッフが面接と待機で見ているところを並べると、この時期に手をかける相手を選んでいることが分かります。
自分で数えるなら、期間中に何本入ったかより、最初に来たお客さんのうち何人がもう一度来たか。新人期間が終わった後まで持っていけるのは、そちらの数字です。

