新人期間が終わると、待機室で座っている時間が少しずつ長くなります。フリーのお客さんが新人に優先して回ってくる時期が過ぎて、基本的に他の女性と同じ並びに入るからです。数字が落ちること自体は、めずらしくありません。ただ、落ちた理由をすべて新人期間の終了で片づけてしまうと、その後に起きている変化を見落とします。
入店して1〜2か月。思っていたほど予約が入らなくなり、このまま続けるかを考えはじめた頃に見ておきたい数字があります。まずは、その数字を手元に残すところからです。
毎日の数字を手元に残す
数字を比べるには、自分の記録が先です。出勤した時間、入った本数、そのうち本指名・写真指名・フリーがそれぞれ何本だったか。精算のあとに、メモアプリへ一行で残しておきます。指名の内訳は精算の明細に出る店もあれば、スタッフへ聞かないと分からない店もあるので、分からなかった項目はその日のうちに聞いておきます。
新人期間中の分も、できればさかのぼって書き出しましょう。給料の明細やスタッフとのメッセージが残っていれば、本数くらいは拾えます。記録のない日まで無理に埋めず、分かる範囲から始めます。
ここで残したいのは、売上の金額よりも仕事の入り方です。同じ本数でも、すべてフリーだった日と、半分以上が本指名だった日では中身が違います。その差をあとから見られるようにしておきます。
出勤時間あたりの本数を出す
一日の本数だけを並べると、長く出た日と短く出た日が混ざります。そこで、出勤していた時間で本数を割り、一時間あたり何本入ったかを出します。日ごとより週ごとに合計してから割ると、たまたま忙しかった日の影響を抑えられます。この数字は接客したコースの長さにも左右されるので、長いコースが中心だった週は、同じようなコースが多い週と並べます。
新人期間が終わった直後は、ここが一度下がることがあります。気にかけたいのは、その後の形です。下がったところで横ばいになるのか、週を追うごとにさらに減っているのか。横ばいなら、今の出勤条件での目安が見えてきます。下がり続けているなら、店全体の集客が減ったのか、自分への案内が減ったのか、指名が減っているのかを分けて考える段階です。
曜日と時間帯も記録に残しておきます。平日の昼はほとんど入らないのに、週末の夜は新人期間とあまり変わらない。そんな形なら、店を変える前に出勤する時間帯を組み直す余地があります。
本指名は月ごとの増え方を見る
新人期間が終わったあとの数字を支える一つが、本指名です。フリーや写真指名は、店の集客や掲載状況、ほかの女性の出勤によって増えたり減ったりします。本指名もお客さんの都合に左右されますが、自分を選んで来てくれる人が増えれば、フリーの案内だけに頼る状態から少しずつ離れられます。
一か月目と二か月目で、本指名が何本あったかを比べます。出勤日数が違うなら、本数だけでは比べられないので、同じくらいの出勤時間で本指名がどれだけ入ったかを見ます。二か月目に増えていれば、積み上がっている手がかりになります。反対に、全体の本数は保てているのに本指名がほとんど増えていないなら、何の予約で数字が支えられているかを見直します。
本指名が少ないからといって、すぐに接客の問題とは決まりません。一度付いたお客さんが、まだ再来店する時期になっていないこともあります。月ごとの本数だけで結論を出さず、次に来てくれた人がいるかまで見ておきます。
リピートは二回目に来た人を数える
指名の本数だけだと、同じお客さんが何度も来ているのか、別々のお客さんが一回ずつ来ているのかが分かりません。そこで、初めて付いたお客さんのうち、二回目に来た人が何人いるかを数えます。お客さんの個人情報を自分で控えなくても、スタッフから再来店だと伝えられた時に、その本数を記録しておけば数えられます。
ここで見るのは、正確なリピート率より、二回目につながっているかどうかです。初回に付いた人の人数やその後の来店を全部は追えないので、割合まで出そうとしても正しい数字にはなりません。二回目の来店があれば、もう一度会いたいと思ってくれたお客さんがいるということです。本指名がまだ少なくても、そこから次の指名が生まれます。
初めてのお客さんは何人も付いているのに、再来店がなかなか増えない。そんな時は、接客の中で気になったことがなかったか、スタッフから何か反応を聞いていないかを振り返ります。お客さんが戻るまでの期間は人によって違うので、直近で付いた人はまだ数えずにおきます。結果の出ていない分まで「二回目がない」に入れると、数字が実際より悪く見えます。
新人期間中と比べる時は条件をそろえる
新人期間の数字と今の数字をそのまま並べると、差が大きく見えます。新人期間中はフリーのお客さんが優先して回ってくることがあり、サイトに出る新人の表示も写真指名に影響します。どちらも新人期間が終わると変わる部分です。
そのため、全体の本数が何本減ったかだけでなく、フリー・写真指名・本指名のどこが変わったのかを分けて見ます。減った分の大部分がフリーなら、店から回ってくる本数が変わったということです。本指名まで減っているなら、来てくれていたお客さんが離れていないかも見ておきます。
出勤の日数や時間帯もそろえます。新人期間は週5日出ていて今は週3日なら、月の合計同士を比べても差の理由は見えてきません。同じ曜日や時間帯の記録があれば、そこを並べます。完全に同じ条件にはできなくても、何が違うのかを分かっていれば、数字の落ち方を読み違えずに済みます。
二か月目の終わりに数字を見直す
新人期間が終わった直後は、予約の入り方が変わります。一週間だけの数字では、店が落ち着いたあとの状態までつかめないので、二か月目の終わりを一度記録をまとめる区切りにします。出勤が少なく記録が数日分しかないなら、区切りを先へ延ばして、比べられるだけの日数がたまるのを待ちます。
見るのは、一時間あたりの本数がどこで落ち着いたか、指名が増えているか、二回目に来てくれるお客さんがいるか。加えて、数字がよかった日の曜日と時間帯も並べます。全体の本数が落ちていても、本指名が増えているなら、もう少し同じ条件で続けてみる理由があります。反対に、本指名も増えず、フリーの案内も減り続けているなら、何が数字を下げているのかスタッフへ聞く段階です。
新人期間の数字へ戻すことを目標にすると、店が最初に作っていた忙しさを追いかけることになります。今の出勤条件でどれくらい仕事が入り、そこから本指名が増えているか。その積み上がり方を見て、次の月も同じ店で続けるのか、出勤の組み方を変えるのかを決めます。

